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用語メモ2026年9月19日約3分

PBRって何?PERの兄弟分、「1倍割れ」がニュースになる理由を調べてみた

#PBR#PER#ROE#指標#東証

PERの記事を書いたとき、「割安・割高を測る指標」として調べたんだけど、実はもう一つ、セットで語られる指標があるらしい。

PBR

自社株買いと増資の記事を書いていたときも、企業が資本効率を改善する話の裏にこの指標があるらしいと気づいた。というわけで、PERの兄弟分を調べてみた。

PBRは「株価が会社の資産の何倍か」を見る指標

PBR(ピービーアール)= Price Book-value Ratio = 株価純資産倍率。

計算式はこう。

PBR = 株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)

会社を今すぐ解散して、資産をすべて売り払って株主に分配したら1株あたりいくらになるか——それが1株あたり純資産(BPS)。PBRは、今の株価がその金額の何倍で取引されているかを表す。

PERが「利益」を基準にした物差しだったのに対して、PBRは「資産」を基準にした物差し、という違いがある。

PBR1倍が一つの区切り

PBRには分かりやすい基準がある。

  • PBR = 1倍:株価と、会社の解散価値(1株あたり純資産)がちょうど同じ
  • PBR < 1倍:株価が解散価値より安い。理論上は「会社を畳んで資産を分配した方が今の株価より得」という状態

PBRが1倍を下回っている状態を「PBR1倍割れ」と呼ぶ。数字だけ見ると割安に思えるけど、話はそう単純でもなかった。

なぜPBR1倍割れが問題視されるのか

調べていて出てきたのが、東京証券取引所が2023年に行った「PBR1倍割れ改善要請」というニュース。

当時、上場企業の半数以上がPBR1倍割れ、しかもROE(自己資本利益率)も低いという状態だったらしい。東証はこれを問題視して、上場企業に対して資本効率を意識した経営を求める要請を出した。

「割安なら投資家にとって嬉しい話では」と思ったんだけど、実際は逆で、PBRが低いままということは、市場から「この会社は資産を有効に使えていない」と評価されている、というサインでもあるらしい。割安だから買われているのではなく、期待されていないから安いまま放置されている、というケースが多いということみたい。

東証の要請から数年、改善は進んでいる

2026年時点の調査を見ると、要請から数年で、高PBR・高ROEの企業の割合は当時の36.6%から51.7%まで増えているらしい。

自社株買いと増資の記事で調べた「自社株買いでROEが上がりやすい」という話は、まさにこのPBR改善の文脈で使われている手段だった、ということが今回つながった。ニュースで「PBR改善策を発表」という見出しを見たら、「ああ、資本効率をよく見せるためにやってるのか」という見方ができるようになった気がする。

PERとの使い分け

まとめると、PERとPBRはこんな役割分担になる。

PERPBR
基準にするもの利益純資産(資産)
見ているもの稼ぐ力に対して株価が高いか資産に対して株価が高いか
1つの目安業界によって変わる1倍

どちらも「割安・割高のざっくりした物差し」という点は同じで、片方だけを見て判断するものではなさそう。PERで稼ぐ力を見て、PBRで資産の裏付けを見て、両方から確認する、というのが実際の使い方に近いんだろうと思う。

指標がひとつ増えるたびに、ニュースの解像度が少しずつ上がっていく感覚がある。