往復ビンタって何?株の用語、物騒すぎない?
含み損メンタルまとめの記事を書いて、「これでメンタル系の話は一通り網羅したな」と満足していたら、また新しい用語に出くわした。
往復ビンタ。
……物騒すぎない? コツコツドカンもだいぶ嫌な予感がする名前だったけど、往復ビンタは字面からしてもう痛い。
往復ビンタは「上げでも下げでも損をする」こと
調べたら、名前の物騒さに見合う中身だった。
往復ビンタとは、同じ銘柄で、上昇局面でも下落局面でも両方損をすること。手のひらで叩いて、その返す手の甲でもう一回叩く「往復ビンタ」の動きに、両方向で損をする様子をなぞらえているらしい。
物理的な暴力の比喩を株の損失に使うあたり、日本の投資家スラング、容赦がない。
具体的にはこういう流れ
一番よくあるパターンはこういう感じらしい。
- ある銘柄を買う
- 株価が下落 → 損切りして売る
- 売った直後に株価が反発して上昇し始める
- 「乗り遅れた!」と焦ってまた買い直す
- 買い直した途端にまた下落 → もう一回損切り
同じ銘柄で、下がったときも、上がったときも、両方で損をしている。これが往復ビンタ。
「ドテン」で起きるパターンもある
もうひとつ、ドテンという手法を使ったときに起きる往復ビンタもあるらしい。
ドテンとは、買いポジションを損切りした勢いで、そのまま逆方向(売り)のポジションを取ること。「下がるならいっそ空売りで取り返してやる」という発想。
でもこれをやった直後に株価が反発して上昇したら、今度は売りポジションで損をする。買いで負けて、売りでも負ける。往復ビンタの完成。
「損した悔しさで、逆方向に賭けて取り返そうとする」という心理、狼狽売りやナンピンの記事を書いたときにも似たようなものを感じたけど、今回はさらにたちが悪い。感情に任せて動いた結果、行きも帰りも両方でぶん殴られるという話だから。
なんでこうなってしまうのか
たぶん理由はシンプルで、損切りした後の値動きを見て、冷静でいられなくなるからだと思う。
「あそこで売らなければよかった」という後悔が先に立って、本来なら見送るべき場面で無理やり追いかけてしまう。損切り自体は正しい判断だったはずなのに、その後の行動で余計に傷を広げてしまう。
ロスカットと損切りの違いの記事で「損切りは自分の意思でやる冷静な判断」と書いたけど、往復ビンタが起きるときは、その"冷静さ"が損切りの瞬間だけで終わってしまって、直後の判断が感情に乗っ取られている、ということなんだろうな。
まとめたはずなのに、まだあった
含み損メンタルまとめで「これで一通り」と思っていたのに、往復ビンタという新しい概念(というか新しい負け方)が出てきてしまった。
株のメンタル系用語、本当に底が見えない。知れば知るほど、まだ知らない負け方があることに気づく。
とりあえず今の自分にできることは、「損切りした後は、しばらくその銘柄から目を離す」くらいだろうか。追いかけないのが一番の予防策な気がしている。